日曜研究室 〜技術的な日常〜

技術的な観点から日常を綴ります

私はバカです。だから前に進むのです。


   6 月 08

私はバカです。だから前に進むのです。

プログラマの労働条件を過酷にしているのは、過酷な労働条件を受け入れるプログラマです
というエントリを読んで思うことがあったのでそれを記します。

プログラマの労働条件が過酷なのは、その過酷な労働条件をプログラマが受け入れてしまうから。

ってことなんですが、まったくもって同意です。
が、それ以外にも、雇う側(お金を払う側)がプログラマの仕事を評価できていないのも原因だと思います。
プログラマ側から正しく評価させるための材料を提供できれば少しは状況はマシになるのかもしれませんが、個人的に僕が実際にがんばって他部門の人に技術的な説明をやりつづけた経験からすると、プログラマ側からの歩み寄りはあまりこの問題に関しては効果的ではない気がしています。

なぜなら、技術がわからない人に説明する場合には、話を簡単にせざるを得ないことが多いですが、単純化した話はあくまで単純化した話であって、実際には細かく複雑なことを省いて説明せざるを得なくなるからです。
実際にプログラムを作成する際には、環境依存の微妙なバグの解消や、異常系の作りこみなど細かく複雑なことこそ難しかったり時間が掛かったりするわけです。

Google検索の仕組みを技術がわからない人に説明する場合、例えば以下のように説明したとして

Googleロボットが自動的にWebページを解析してどういう単語がそのページに含まれていたかをデータベースに保存しておいて、後で誰かが、何らかの単語で検索するとそのデータベースを見てその単語を含むWebページの場所を返す仕組みだよ。

この説明を書いてる時間でGoogle検索を0から完成せることができると思っちゃったりする人が実際にいるわけです。
それは、技術に関して無知だから仕方ない部分もありますが、このエントリで述べてるようなプログラマが云々、評価する側が云々という問題以前に、人として問題がある人に上記のような勘違いが多いと思います。
その問題とは、自分が無知であることに気づいていないということです。あるいは、気づいてはいるけれど、自分が分からないものを見下すことで自尊心を保っているということです。
(そういう人を、ここでは「ムチムチさん」と呼ぶことにします)
これはその人が意識して直していかないと解決しない問題であり、つまりはプログラマの仕事が過小評価されている問題に対しては、プログラマからの歩み寄り(=単純化した説明)は効果的ではありません。
しかし、ムチムチさんもまたその性質を自ら改善することは無理でしょう。また、ある程度成功し自信を持った人にムチムチさんが多いのも問題を解決し辛くしています。

では、どうすればよいか。
引用したエントリと似た解決法ですが、まず、技術の分からない人に技術を説明する場合には、あまり分かりやすくしようとしない。
これは、簡単だと思わせないために有効だと思います。簡単な事を簡単だと思われても問題ありませんが、難しいことを簡単だと思われると問題になります。

次に、難しそうな問題をさも簡単そうに要求された場合など「その時間・費用では無理」などとはっきりと言う。
それで難しいというのを相手に分かってもらった上でまだ必要とされるなら検討する。
ムチムチさんが「プログラマなんだからやって当たり前」と思っている間は絶対に話を聞かない。

でも自分を含め実際無理だろなぁorz

僕の最初の職業は、電気水道工事士だったんですよ。親父の会社を手伝ってただけですが、僕の仕事に対してお客さんはみんな敬意を表してくれるし感謝してくれてたんですよ。田舎だったからかもしれませんが。
でもIT業界にプログラマとして就職して、同じ技術者仲間からはすごいとか言ってくれてたのですが、お客さんはあまり分かってくれない。
どっちかというと、電気水道工事士だったときよりはるかに残業し頭も精神も使ってたってのに・・・。何が違うの?と聞きたいくらいでした。
今はまた転職して、社内SEみたいなことをやるようになり、残業0で過酷な労働条件からは開放されましたが、相変わらずムチムチさんは身の回りにたくさんいます。
ただ、普段の言動で少しずつムチムチさんに無知であることを自覚してもらうようにしています。そういうことを嫌う人も居ますが、相手の自尊心を傷つける意図はなく真剣に話し合いたいからという姿勢でやってるので、じょじょにムチムチさんから脱却しつつある人も増えています。
技術に関して無知であることには変わりありませんが、僕の意見に耳を貸してくれるので、お互いのアイデア(知らないが故に生まれるアイデアと、知ってるが故に生まれるアイデア)を融合して発展させることができるようになります。
ムチムチさんは、元々知識の範囲が狭いうえ、人の話に耳も貸さず、自分のショボイアイデアで悦に浸るぐらいしか能がないので、誰かと協力して(特に技術が必要な分野では)何かを創り上げることはできません。

プログラマの地位向上について書いてたのにいつの間にかグチになってますね。
自分の生きている世界は狭いと認識し、ほかの業界でムチムチさんにならないように僕も注意したいです。

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