技術

もしかしてAmazon EBS プロビジョンド IOPS ボリュームって安いのでは

プロビジョンド IOPS ボリュームというとボリュームのIOPSを2000まで設定出来、かなりランダムアクセスに強いEBSボリュームということでちょっと前に発表され話題になったりしましたね。

今回の記事の内容とは関係ないですが、そのIOPSどうやって実現してるんでしょうね?
まぁバックエンドにSSDを使ってるんだろうなとは思いますが、調べてみるとSSDを使ってますと公式に明記されてるサービスは、DynamoDBとEC2のハイI/Oインスタンスだけなんですよね。

とりあえずその辺の疑問は置いといて、とにかく速いということは高いんだろうなと思って、懐寒い私としてはどうせ使わない(使えない)だろうなーと思って料金を調べてませんでした。

そしたら最近、プロビジョンド IOPS ボリュームの利用を検討したいなと思える案件がありまして、調べてみた次第です。

これが公式の料金表(バージニア北部の場合)です。

Amazon EBS スタンダードボリューム

$0.10 設定されたストレージについて、$/GB/月
$0.10 100万 I/O リクエスト当たり

Amazon EBS プロビジョンド IOPS ボリューム

$0.125 設定されたストレージについて、$/GB/月
$0.10 プロビジョニングされた IOPS/月当たり

でまぁ計算してみると確かに高IOPS設定だとかなり高くなりますね。
1000 IOPSの設定だとボリューム容量にかかる料金を無視してもひと月使ったら100ドルも掛かってしまいます。

ですが、普通のEBS ボリュームだとI/Oリクエスト数に応じて料金が変わる仕組み(100万I/Oあたり0.1ドル)なのに対し、IOPS ボリュームだとIOPSの設定に応じて料金が変わる仕組み(1 IOPSあたり0.1ドル)なんですね。

なので1000 IOPSの設定で1ヶ月使うとボリューム容量にかかる料金を無視しても100ドルもかかってしまいますが、これを100 IOPSの設定にすると10ドルで済むことになります。

しかも100 IOPSの設定のボリュームにどれだけI/Oリクエストを送っても料金は変わらないわけで、「プロビジョンド IOPS ボリュームはEBSの定額プラン」と考えることもできるわけです。

で、気になるのは100 IOPSってどのくらいのパフォーマンスなんだろうという事ですが、公式には、「スタンダードボリュームの平均パフォーマンスは約 100 IOPS であり、ベストエフォートで数百 IOPS」と書かれており、100 IOPSの設定なら通常のEBS ボリュームと同じくらいのパフォーマンスが出ると予測できます。

具体的に料金を計算してみると、
容量10GBを1ヶ月使う場合、1億300万 I/O リクエスト以上発生するなら以下の計算のようにプロビジョンド IOPS ボリュームのほうが安くなります。

通常のボリューム: 0.1ドル x 10 + 0.1ドル x 1億300万/100万 = 11.3ドル
IOPSボリューム: 0.125ドル x 10 + 0.1ドル x 100 = 11.25ドル

容量100GBの場合は、1億2500万 I/O リクエスト以上発生するならプロビジョンド IOPS ボリュームのほうが安くなります。

通常のボリューム: 0.1ドル x 100 + 0.1ドル x 1億2500万/100万 = 22.5ドル
IOPSボリューム: 0.125ドル x 100 + 0.1ドル x 100 = 22.5ドル

で1億数千万 I/O リクエストってどんなもんよ?ということで具体的に1ヶ月で1億3000万 I/Oリクエストが発生したとして1秒あたり平均どれくらいかというと、

1億3000万 / (60 * 60 *24 * 30) = 50.15ぐらい

となり、そこそこアクセスのあるWebサーバーのログやDBの置き場として考えるとそんなに大きい数字ではない印象です。

私的にはEBS ボリュームは一次バックアップ先として使うことが多いのですが、I/O リクエスト数の増加が怖くてバックアップの頻度を減らしたりしてました。
しかしプロビジョンド IOPS ボリュームを使えばバックアップし放題だし、たとえ料金的に安くならなくてもすごく気分的に楽になりますね。

まだ実際にプロビジョンド IOPS ボリュームを本格的に使ったことはないので、実際に使い始めたら思わぬ落とし穴があるかもしれませんが、これから「低IOPS設定のプロビジョンド IOPS ボリューム」を積極的に選択肢に入れていきたいなと思います。

参考URL: http://aws.amazon.com/jp/ebs/

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