去年末NZXTのH400iというMicroATXサイズのおしゃれなPCケースを買いました。
このケースにはHUE+と呼ばれるLEDのコントローラーが搭載されており、同社製のLEDストリップやAer RGBファンをCAMというソフトウェアでかなり細かく制御しつつ好きな色に光らせることができます。
去年末にこのケースにパーツを組み込んだ段階で、メモリとグラフィックカードそしてケース付属のLEDストリップx2が光る状態になっていたのですが、一番目立つCPUクーラーが光るものではなかった(Thermaltake NiC L31)ので、光るものに交換してみることにしました。
(メモリとグラフィックカードについてはCAM非対応なので別のソフトで制御してます)
最初は光る簡易水冷のクーラーにしようと考えました。
どうせならケースと同じメーカーのものが良いだろう(LED制御ソフトウェアも共通化できますし)と考え、NZXTのKRAKENシリーズの中から選ぶことに。
CPUがCore i5 8400でなおかつ定格で使用しているので、デカいラジエターは不要。
ということで120mmサイズのものを探したのですが140mmサイズのものしかないようでした。
H400iの場合、140mmサイズだと前面に取り付けるしかありません。
(一応上面にも140mmファンx2が取り付け可能ですが、ラジエター含めるとちゃんと測ってないですがマザボと干渉して無理かもしれません。実際製品詳細ページにも上面だけラジエター搭載可とは明記されていません。)
取り付け・取り外しのしやすさを考えて背面に付けたかったのですが、背面は120mmサイズまでなんですよね。
ということで簡易水冷は断念しました。
(120mmサイズの光るKRAKEN、出して欲しいなぁ~)
ということで水冷はあきらめ光る空冷クーラーから選ぶことにしました。
光る空冷クーラー、しかも単に光るだけじゃなくてソフトウェアで制御可能な光るクーラーでデザインも悪くないと思えるものを探したところ、良さそうなものが2つほどありましたがいずれも7000円以上するものでした。
値段に見合った満足感が得られるのなら多少高くても良いのですが、ひとつは本体のLEDは制御できるけどファンのLEDは白色固定という中途半端なもので、もうひとつはどこにもレビューが載ってなくてクーラーとしての基本性能自体がよく分からないものでした。
これ以上の価格帯となると他メーカーの水冷も視野に入ってきますが、NZXTのLEDの制御ソフト(CAM)で制御できないものを高い金を出して買ってもあまり満足できなさそうと思ったので、さらに頭を絞ってみたところ、ひとつの良さそうな案が思い浮かびました。
一般的な12cmもしくは14cmファンを搭載した適当な空冷クーラーを買って、そのファンをNZXTのAer RGBに交換して使う、という案です。
「一般的な12cmもしくは14cmファンを搭載した適当な空冷クーラー」というとたくさんあるんですが、現在価格.comで売れ筋ランキング1位の虎徹 MarkIIを選びました。
虎徹 MarkII、安いしフィンの仕上げも悪くないしファンも結構良いものがついてるし良いですよね。
売れ筋ランキング1位なのも理解できます。
この虎徹 MarkIIに今回12cmのAer RGBファンを付けてみました。
虎徹 MarkIIとAer RGBファンで合わせて7000円を超えてるのですが、HUE+完全対応の空冷クーラーがこれで手に入ると考えると悪くないです。
Thermaltake NiC L31(交換前)と、虎徹 MarkII(標準ファン)と、虎徹 MarkII(Aer RGBファン)の3パターンでサイドパネル開放状態でOCCTを20分ほど回してみました。
室温はいずれも19℃ほどです。
OCCTのグラフは、最大温度をマークしたCPUコアのもののみ掲載しています。
ファンの回転数も取れればよかったのですが、なんかOCCTでは取れませんでした。
最大温度 | 負荷時のだいたいの平均 | |
---|---|---|
NiC L31 | 63℃ | 54℃ |
虎徹 MarkII(標準ファン) | 56℃ | 48℃ |
虎徹 MarkII(Aer RGBファン) | 57℃ | 49℃ |
NiC L31より虎徹 MarkIIのほうが明らかに冷えるようです。
フィン(ヒートシンク)のサイズにだいぶ差がありますので当然といったところでしょう。
虎徹 MarkIIの標準ファンとAer RGBファンの比較では、Aer RGBファンのほうがいずれも1℃ほど温度が高いのですが、誤差の範囲内かなという気がします。
(一応スペック上ではAer RGBファンのほうが高性能)
元のNiC L31よりだいぶ冷えるようになり、また光り具合をHUE+でCAMから制御できるようになったので虎徹 MarkII + Aer RGBファンには大変満足しています。
(ただ強いていうと鎌のマークを何とかしたいw)
一般にHUE+というと、単体販売されている方を指すかと思います。
あちらだとHUE+コネクタが2つある(2chある)のであまり問題はないかと思いますが、H400i内蔵のHUE+は1chしかないのでLEDストリップとAer RGBファンの同時利用に制限があります。
HUE+のひとつのチャンネルにはLEDストリップ4本かAer RGBファン5個までをデイジーチェーンで接続可能なのですが、仕様上?ひとつのチャンネルにLEDストリップとAer RGBファンは混在させることができません。
(LEDストリップは内蔵LEDが10個、Aer RGBファンは内蔵LEDが8個、という点が関係するのかもしれません)
今回の場合は、H400i内蔵HUE+ → LEDストリップ → LEDストリップ → Aer RGBファン という形で混在させてしまっているのですが、一応全て光っています。
ただし、ストリップやファンのLEDを個別に別の色に光らせるような光らせ方(CAMのプリセットでは「スペクトル波」などが該当)だと最初のLEDストリップしか光らないようです。
(これに該当しない光らせ方だと今のところうちでは問題なく全て光ります)
もしかしたらそのうち単体のHUE+を買い増しするかもw
正直、PCを光らせる意味なんてほとんどないです。
(まぁ温度に応じて色を変えるとかすると多少意味は出てくるのですが…)
じゃあ何で光らせるのか?というと、それは単に面白いからですね。
クリスマスのイルミネーションを見に行って「お~」と言ったりするアレと同じです。
なおかつ最近はマザーボードの機能や今回とりあげたHUE+等によって、市販品を無改造で使うだけでも光らせ方を細かく自由にソフトウェアで制御可能になりつつあります。
見るだけでも楽しい上に、光らせ方を考える楽しさもあり、それが誰にでも手軽にできるようになりつつある、今はそんな時代なんだと思います。
PCの光りモノパーツについてはここ1, 2年でだいぶ進歩してますので、それ以上昔の知識のままネガティブなイメージを持っているとしたら、それはとてももったいないことだと思います。
PCを光らせる意味はないですが、自作PCも光りモノもそれぞれ単体で趣味として十分成り立つものであり、それを同時にできるという点でPCを光らせるという事は合理的だと私は考えています。
(全く別の趣味としてやると、場所も電源も別に必要ですし)
まぁ本格的な光りモノ趣味となるとPCの中は狭すぎるので別々にやるしかなくなるのですが、PCという手頃なサイズのものが美しく光るというだけでもだいぶ楽しいので、もっと多くの人に楽しんでもらえたら良いなと思います。
(NZXTの回し者じゃないよw)
虎徹の標準ファンを外す際に、どのようにして外されましたでしょうか?メンテナンスのために外したいのですが、硬くて困っています。
針金みたいなパーツを引っ張ると外れます。
他の方の動画ですがこちらを見ると分かりやすいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=0iEQeqqgoBc&feature=youtu.be
多分動画のクーラーは虎徹 MarkIIではありませんが同じ構造です。
指先の力が結構必要ですので怪我にはご注意を。