技術

2.6. 残りの構文解析

LLVMによるプログラミング言語の実装チュートリアル日本語訳
第2章 万華鏡: 構文解析器とASTの実装
第6節 残りの構文解析

まだやってないのは、関数プロトタイプの処理である。
万華鏡では、関数プロトタイプは、関数本体の定義と同じように”extern”関数の定義にも使用される。
これを行うコードは、まぁ馬鹿正直で面白いところはあまりない。(式の処理について理解してたらだけど。)

/// プロトタイプ
///   ::= id '(' id* ')'
static PrototypeAST *ParsePrototype() {
  if (CurTok != tok_identifier)
    return ErrorP("Expected function name in prototype");

  std::string FnName = IdentifierStr;
  getNextToken();

  if (CurTok != '(')
    return ErrorP("Expected '(' in prototype");

  // 引数の名前のリストを読み取る。
  std::vector<std::string> ArgNames;
  while (getNextToken() == tok_identifier)
    ArgNames.push_back(IdentifierStr);
  if (CurTok != ')')
    return ErrorP("Expected ')' in prototype");

  // 成功。
  getNextToken();  // ')'を消費。

  return new PrototypeAST(FnName, ArgNames);
}

これによって、関数定義はとても簡単になる。
プロトタイプに、関数本体を実装するための式をプラスするだけでよい。

/// definition ::= 'def' prototype expression
static FunctionAST *ParseDefinition() {
  getNextToken();  // "def"を消費。
  PrototypeAST *Proto = ParsePrototype();
  if (Proto == 0) return 0;

  if (ExprAST *E = ParseExpression())
    return new FunctionAST(Proto, E);
  return 0;
}

さらに、ユーザー関数の前方宣言と同じように”sin”や”cos”などの関数の”extern”宣言をサポートする。
“extern”は、関数本体がないプロトタイプそのものである。

/// external ::= 'extern' prototype
static PrototypeAST *ParseExtern() {
  getNextToken();  // "extern"を消費。
  return ParsePrototype();
}

最後に、ユーザーが書いた任意のトップレベルの式をそのまま評価するようにする。
これを、無名で引数が無い関数として定義する事によって処理する。

/// toplevelexpr ::= expression
static FunctionAST *ParseTopLevelExpr() {
  if (ExprAST *E = ParseExpression()) {
    // 無名のプロトタイプを作成する。
    PrototypeAST *Proto = new PrototypeAST("", std::vector<std::string>());
    return new FunctionAST(Proto, E);
  }
  return 0;
}

さてこれによって、全てのパーツはそろった。
次は、これまで我々が書いてきたコードを実際に実行するために、小さなドライバを構築してみよう。

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